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提供:GNU social JP Wiki
2024年2月17日 (土) 22:51時点におけるGnusocialjp (トーク | 投稿記録)による版 (Section 13)

About

分散SNSのソフトウェアにはFOSSのものがある。それらで採用されているライセンスを整理して理解を深める。

ミドルウェアにおけるGPL/AGPLはかなり寛容な立場になる。

AGPL

About

GPLにサーバーアプリケーション特有の条項を追加したもの。AGPLのソフトを利用したサービスでは、そのサービスのユーザー (クライアント) へのソースコードのアクセス方法提供が義務となる。

GPLは基本的にユーザーの自由のためのライセンス。ユーザー以外には基本的に影響ない。

GNU socialなどのプラグインを新規作成する場合、そのプラグインのライセンスの選択肢を考えたい。

既存のWordPressの事例が参考になる。

出典:

WordPress本体から呼ばれたり、連携している部分はWordPressと結合されていると考えられるのでGPLが必要。HTMLも同様。ただし、CSS/JavaScript/メディア類は分離されている。JavaScriptのようにリクエストを呼んで処理する程度ならそれは結合しているとはみなされない。

したがって、PHP/HTMLはGPL、それ以外は何でも、というライセンス選択が可能になる。

なお、PHP/HTML部分がGPLだったとしても、販売することは問題ない。インターネット上で全世界に一般公開する必要はなく、購入者にソースコードを開示・提供すればいいから。

これがAGPLだと、購入者以外にもソースコードの開示が必要になる。GPLとAGPLの大きな違い。

GNU socialはAGPLだから、プラグインのPHP部分は少なくともAGPLになるだろう。ユーザーにソースコードのアクセスさえすればいいので、サーバー登録者限定で公開するとかでもいいかもしれない。

あるいは、DBのようなミドルウェア的な使い方をするなら、公開不要かもしれない。

GNUライセンスに関してよく聞かれる質問 - GNUプロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション」にあるように、自分からの配布時に料金を取るのは問題ない。ただし、取得後の顧客の有料・無料問わず再配布は禁止できない。

Section 13

AGPLv3 の内容は、第 13 条以外は GPLv3 と全く同じである。AGPLv3 では、唯⼀の違いである第13 条において、ネットワーク上でサービスを提供する OSS を対象とするということを前提とし、そういった場合におけるソースコードの開⽰義務を明記している。この点については、Smith ⽒も次のように述べている。「AGPLv3 の内容は基本的に GPLv3 と同じであるが、第 13 条にて、OSS がインターネット経由で配布・利⽤される場合、開発者は利⽤者がソースコードをインターネット上からダウンロードできるようにしなければならない、ということが明確に記載されている点でのみ、GPLv3とは異なる」。

...

ライセンシは、ネットワーク上で OSS を使⽤してサービスを提供する際、対応するソースコードをネットワークサーバーからサービス提供先に開⽰しなければならない。

...

<代表ライセンスとの違い>

AGPL の内容は、上記の通り、第 13 条にあるネットワーク経由で実⾏される OSS を対象とした要件を除き、GPLv3 と同じである。そのため、AGPL とコピーレフト型の代表ライセンスである GPLとの最⼤の違いは、AGPL の第 13 条に集約される。なお、この AGPL 第 13 条であるが、ネットワーク上で OSS を使⽤してサービスを提供する際は、対応するソースコードをネットワークサーバーから開⽰することが明記されている。

...

<代表的な OSS>

Smith ⽒ に よ る と 、 AGPL が 適 ⽤ さ れ る 代 表 的 な OSS と し て は 、 Identi.ca に 利 ⽤ さ れ るStatusNet があげられるという。Identi.ca は、現在⼈気の Twitter に類似したマイクロブログシステムである。

OSS ライセンスの⽐較および利⽤動向ならびに係争に関する調査 調査報告書

AGPLはsection 13以外GPLと同一。だとしたら、section 13こそがAGPLの本質。GNU socialはAGPL発表当初の採用ソフトの代表例だった。

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